小論文対策

 難関大学の帰国生入試の場合、英語は「できて当たり前」というところがあります。 他の受験生と差をつけ、合格に大きく近付くには、良い小論文を書けるかどうかにかかっています。 AO入試や推薦入試では小論文はさらに重視され、自分の知識と論理的思考能力をアピールするための非常に大切な手段となります。

  しかし、多くの帰国生は日本語で小論文を書くということに強い不安を感じています。 小論文は一人で対策をしていると、自分が正しいことをしているのか、成長しているのか、どうも分からないですよね。 何度小論文を書いてみても、それが正しい方法でなければ、貴重な時間を無駄にしてしまいます。

ウェルズのプロの家庭教師と一緒に、大学の教授を納得させられるような小論文の書き方を短期間でしっかりと身につけましょう。

@ 論理的な文章を書くということ

 小論文を書く上でまず気をつけなくてはいけないのは、その構成です。 小論文では、思ったことをそのまま書くのではなく、あくまでも自分の主張を論理的に展開していく必要があります。 設問を読んだ後は、いきなり文章を書き始めるのではなく、5分ほど時間をとり、設問のキーワードを中心にブレインストーミングしましょう。 トピックの中に自分の経験と重なるところはないか考え、具体例をあげると説得力が増します。

 その上で、自分の小論文の中心となる主張を2,3決め、後はその主張を支持するような内容を書いて肉付けしていきます。 2回目、3回目は前回よりもスムーズに書けるようになるでしょう。 プロの家庭教師に指摘されたことを意識して書きなおすことで、必ず実力がつきます。 わからないことがあれば、小論文を長年指導している家庭教師がどんな質問にも丁寧に答えますので、何でも聞いて下さい。

A 具体的で個性的な内容

 小論文で最も大切なのは、その内容です。 小論文は、その人独自の考え方を評価する試験なので、誰でも書けるような文章は評価されません。 正しい1つの答えを暗記していれば高得点がとれるようなテストとは、正反対に位置していると考えましょう。 小論文で求められているのは、幅広い知識を前提に自分の頭で考える力、そしてそれを他人に伝える力です。 小論文には「正解」が無数にありますし、「これを覚えたら大丈夫」という必勝法はないのです。

 特に、帰国生入試の小論文では、海外での経験をふまえた質問が多く出題されます。 みなさんの海外での経験は、滞在国から滞在年数、学校から友人関係まで、一人ひとり異なります。 そうすると、自ずと小論文の内容も一人ひとり違うものになっていきます。 小論文で求められているのは、自ら問題を発見し、解決策を考えるという姿勢です。 貴重な海外での経験を小論文に活かすには、日頃からものごとの背景や理由を考え、そのことに対する自分の考えや解決策、予想される反論とそれに対する答えまでを考慮する習慣を身につけましょう。

B たくさんの「なぜ」

 例えば、イギリスに住んでいる人は、ふとした瞬間に、イギリスはいまだに階級社会であるということを実感するかもしれません。 「なぜ」階級社会はなくならないのでしょうか。 イギリスの歴史や社会構成について考えてみましょう。 また、その状況は移民が増えることや多くの人が高等教育を受けることで変わっているのでしょうか。

 次に、日本のことも考えてみましょう。 「なぜ」日本は米国、中国に続き格差の大きい国と言われながらも、一億総中流との意識を持っていると言われるのでしょうか。 一億総中流意識になったのはいつ頃でしょうか。その前はどのような社会構成だったのでしょうか。少子高齢化やグローバル化が進む現在、その状況はどう変わっているのでしょうか。 また、多民族国家に住んでいる人は、アジア人の多くが親日的だと気がつくかもしれません。 「なぜ」彼らは親日的なのでしょうか。 歴史的に、いつでも親日的だったのでしょうか。 日本の何が評価されているのでしょうか。 日本とアジア諸国との国際関係や経済連携はどのように変わってきたのでしょうか。 1つの「なぜ」をきっかけに、多くの事柄を考えることができます。 「なぜ」と思う気持ちを忘れないようにしましょう。

C 知識という名の財産

 小論文のテーマは多岐に渡ります。 どのようなテーマにも対応するためには、あらかじめ知識を自分の中の引き出しに入れておき、必要に応じてそれを取りだして使えるようにする必要があります。 小論文では、漠然とした一般論や精神論ではなく、事実やものごとの背景、具体例に触れることが何よりも大切です。 大学入試の小論文で求められている事実や背景とは、あなた自信が経験した事柄や、本や新聞を通じて得た知識のことにほかなりません。 知識がなければ良い小論文を書くことはできないのです。

 帰国生入試では、社会問題がテーマになることも多いため、時事に強くなりましょう。 帰国後は毎日新聞を読み、注目度の高いニュースは記事を切り抜いてノートに貼り、自分だけの小論文ネタ帳を作りましょう。 その際、重要な部分はハイライトをしたり、ノートの余白に関連する事項や自分の考えなどを書き込んだりしておくと、試験前に簡単に知識の再確認をすることができます。

 中でも、自分の志望学部で実際に出題されたテーマや志望学部関連の時事問題は試験に出る可能性が高いので、必ず把握しておきましょう。 志望学部に関連するテーマごとに本を借りて、情報をまとめるのも良いでしょう。 疑問に思うことは徹底的に調べることが大切です。 何が重要なテーマなのかわからない場合は、家庭教師がアドバイスをしますので、ご安心ください。 また、滞在国に関する知識も欠かせません。 志望している専門分野の抱えている問題は何か、それに対してどう取り組んでいるか、日本との違いは何か、なぜ違うのかを調べてみましょう。

 小論文で求められているのは、他人の主張の真似ではなく、自分が一生懸命考えて得た自分だけの意見です。 知識を「本当に自分のものにする」ために、重要なトピックについては家庭教師と語り合いましょう。 家庭教師は、devil’s advocateとして、故意にあなたとは反対の立場を取るかもしれません。 自分とは違う意見に触れることで、多様なものの見方に気付き、自分の価値観が明確になり、自分の意見を確立することができます。 そうすれば、人の意見の受け売りではなく、オリジナリティのある自分の意見を展開することができます。

D 練習と慣れが合格のコツ

 試験に出る小論文の問題は、文章や資料を読んで自分の意見を書くもの、英文課題、大きなテーマが与えられて自分で内容を絞って書くもの、ピンポイントなテーマから話題を広げる必要があるものなど、各大学や出題年度ごとに異なります。

 基礎となる文章力や論理的思考を身につけた後は、どんなパターンの小論文にも自信を持って取り組めるよう、志望校の帰国生入試だけではなく、推薦入試やAO入試、志望校以外の過去問にも取り組み、何度も練習をしましょう。

 また、制限時間内に、制限字数いっぱいまで書く練習も必要です。 学科試験は小論文のみという場合など、小論文が重視されることが予めわかっている場合は、1日に1つ小論文を書くようにして、とにかく文章を書くことになれましょう。

 それをプロの家庭教師が添削することで、どんなテーマにも対応できる小論文の実力が身についていきます。

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